> ## Documentation Index
> Fetch the complete documentation index at: https://docs.intention.xyz/llms.txt
> Use this file to discover all available pages before exploring further.

# ポジション上限

> 1つのアカウントが1つのマーケットで保有できる量の上限で、マーケットの規模に合わせて拡大するため、初期の流動性を妨げずに集中だけを抑えます。

いかなるアカウントも、1つのマーケットで無制限のシェアを保有することはできません。上限は片側の**ポジションと未約定注文の合計**に適用され、上限に達した後は、その側を増やす新規注文は拒否されます。

決済が制限されることはありません。この上限が縛るのは積み上げられるリスクの量であって、そこから抜け出す能力ではありません。

<h2 id="why-concentration-is-the-risk">
  集中がリスクそのものである理由
</h2>

1つのアカウントが建玉の大半を保有するマーケットには、固有の壊れ方があります。そのポジションが強制決済されるとき、反対側にはそれを受け止められるだけの規模の相手がいません。板は吸収しきれず、保険基金は枯渇し、不足額は[自動デレバレッジ](/ja/trading/adl)にまで達して、落ち度のないトレーダーが保有する、利益の出たポジションが決済されます。

1つのアカウントの破綻が全員の破綻に広がるのを止めているのが、この上限です。

<h2 id="how-the-cap-is-computed">
  上限の計算方法
</h2>

$$
\text{上限} = \max\!\left(\text{マーケットOI} \times \theta,\; \text{基本上限}\right)
$$

構成要素は2つで、大きいほうが採用されます。

**シェアしきい値**は、上限をマーケットの実際の規模に連動させます。建玉の多いマーケットはより大きなポジションを吸収できるため、その分を許容します。

**基本上限**は固定の下限です。これがなければ、建玉がほとんどない上場直後のマーケットでは上限がほぼゼロになり、誰もポジションを取れず、建玉も永遠に増えません。マーケットが立ち上がれるのは、この下限があるからです。

どちらの項もマーケットごとの設定です。基本上限はマーケットの厚みに合わせてあり、板の厚いマーケットほど下限は高くなります。

基本上限を$B$、シェアしきい値を$\theta$と書くと、切り替わりが起こるのは、マーケットの建玉が$B / \theta$に達する点です。

| マーケットの建玉       | 主導する項   | 適用される上限                               |
| -------------- | ------- | ------------------------------------- |
| $B / \theta$未満 | 基本上限    | $B$。マーケットが大きくなっても動かない                 |
| $B / \theta$超  | シェアしきい値 | $\text{OI} \times \theta$。マーケットとともに上昇 |

つまり、若いマーケットでは上限は動かず、板の厚みに比べれば寛大です。成熟したマーケットでは、上限はそのマーケット自身の規模に追随します。

<Warning>
  どちらの値も、取引するマーケットの契約仕様から読み取ってください。いずれもマーケットごとのオンチェーンパラメータで、マーケットの間で大きく異なり、上場やリスク見直しに応じて変わります。ここ以外で引用されている数値から上限を計算しても、正しい値にはなりません。[マーケット](/ja/trading/markets)を参照してください。
</Warning>

<h2 id="how-many-orders-you-may-have-resting">
  板に置ける未約定注文の本数
</h2>

上限がかかるのはポジションサイズだけではありません。注文の**本数**にも上限があります。この上限はアカウントごとに決まり、自分の状態に応じて動きます。

$$
\text{未約定注文の上限} = \min\!\left(50 + \frac{\text{残高}}{50},\; 1{,}000 + \frac{\text{累計出来高}}{5{,}000{,}000},\; 5{,}000\right)
$$

どちらの項もUSD建てです。取引履歴がなく1,000 USDCを持つ新しいアカウントなら70本になります。初めのうちは残高の項が効き、取引を重ねるにつれて出来高の項が主導し、いずれにせよ**5,000本が絶対的な上限**です。

自動売買を回している人がよく引っかかるルールが、もう一つあります。すでに**1,000本の未約定注文**を抱えている状態になると、制限付きに分類される注文タイプ（リデュースオンリーや条件付き注文など）は専用の拒否理由とともに受け付けられなくなり、通常の注文だけが上限まで受理され続けます。板を埋める戦略が、ポジションを決済するために要る余力を使い切ってしまわないようにするためです。

<Note>
  マーケットメイカーが最も驚かされやすい上限の一つです。注文が拒否されるまで目に見えず、残高と出来高の変化に応じて動くからです。[注文が拒否された](/ja/help/order-rejected)を参照してください。
</Note>

<h2 id="what-counts">
  何が算入されるか
</h2>

**ポジションと未約定注文の合算**。ポジションを増やす未約定注文も上限に算入されます。これを無視する上限は、注文を出して待つだけで回避できてしまうからです。

**サイドごと**。ロングとショートのエクスポージャーは別々に計測されます。

**サブアカウントをまたいで合算**。同一の保有者に属するサブアカウントは合算されます。ポジションをサブアカウントに分割しても上限は上がりません。マーケットから見れば集中の度合いは同じであり、上限が防ごうとしているのはその集中だからです。

**マーケット全体の建玉は両サイドを含みます**。分母はマーケット全体であって、その片側ではありません。

<h2 id="what-happens-at-the-limit">
  上限に達したとき
</h2>

<div className="dg" data-dg="oi-limit-check">
  <div className="dg-c" style={{aspectRatio:"720 / 308"}}>
    <svg className="dg-w" viewBox="0 0 720 308" aria-hidden="true">
      <path className="dg-wire dg--blue" d="M 172.00 58.00 L 203.60 58.00" />

      <path className="dg-head dg--blue" d="M 210.00 58.00 L 203.60 62.40 L 203.60 53.60 Z" />

      <path className="dg-wire dg--green" d="M 414.00 58.00 L 460.28 34.86" />

      <path className="dg-head dg--green" d="M 466.00 32.00 L 462.24 38.80 L 458.31 30.93 Z" />

      <path className="dg-wire dg--orange" d="M 414.00 58.00 L 461.02 95.98" />

      <path className="dg-head dg--orange" d="M 466.00 100.00 L 458.26 99.40 L 463.79 92.56 Z" />
    </svg>

    <div className="dg-band" style={{left:"0.0000%",top:"63.6364%",width:"100.0000%",height:"36.3636%"}}><span className="dg-cap">上限が測る対象</span></div>
    <div className="dg-b dg--blue" style={{left:"0.0000%",top:"9.7403%",width:"23.3333%",height:"18.1818%"}}><span className="dg-t">エクスポージャーを増やす注文</span></div>
    <div className="dg-b dg--yellow dg-round" style={{left:"29.7222%",top:"9.7403%",width:"27.2222%",height:"18.1818%"}}><span className="dg-t">上限を超えるか</span></div>
    <div className="dg-b dg--green" style={{left:"65.2778%",top:"2.5974%",width:"34.7222%",height:"15.5844%"}}><span className="dg-t">受理</span></div>
    <div className="dg-b dg--orange" style={{left:"65.2778%",top:"24.6753%",width:"34.7222%",height:"15.5844%"}}><span className="dg-t">送信時点で拒否</span><span className="dg-s">理由付きで</span></div>
    <div className="dg-b dg--green dg-left" style={{left:"0.0000%",top:"40.2597%",width:"56.9444%",height:"15.5844%"}}><span className="dg-s">リデュースオンリーや決済注文は判定されず、常に受理</span></div>
    <div className="dg-b dg--sky" style={{left:"2.2222%",top:"72.0779%",width:"30.7407%",height:"21.4286%"}}><span className="dg-t">ポジションと未約定注文の合算</span><span className="dg-s">ポジションになりうる注文も算入</span></div>
    <div className="dg-b dg--sky" style={{left:"34.6296%",top:"72.0779%",width:"30.7407%",height:"21.4286%"}}><span className="dg-t">ロングとショートは別々</span><span className="dg-s">サイドごとに上限がある</span></div>
    <div className="dg-b dg--sky" style={{left:"67.0370%",top:"72.0779%",width:"30.7407%",height:"21.4286%"}}><span className="dg-t">サブアカウントは合算</span><span className="dg-s">分割しても上限は上がらない</span></div>
  </div>
</div>

上限を超えることになる注文は、送信時点で明確な理由とともに拒否されます。エクスポージャーを減らす注文は常に受理されます。

上限は固定ではありません。マーケットの建玉が増えれば上限も上がります。建玉が急激に縮小した場合、既存のポジションが下がった上限を上回った状態になることもあります。これを理由に強制決済されることはありません。上限を下回るまで積み増しができなくなるだけです。

<h2 id="reading-the-live-values">
  実際の値を読み取る
</h2>

このページに出てくる数値はいずれも、プロトコルの定数ではなく、マーケットごとのオンチェーン設定です。これらを決めているパラメータは次のとおりです。

| パラメータ                | 決めるもの       |
| -------------------- | ----------- |
| `oi_ratio_limit_ppm` | シェアしきい値     |
| `base_oi_limit_usd`  | 下限として働く基本上限 |

いずれも各[契約仕様](/ja/trading/markets)に公開されており、チェーンから読み取れます。これらをハードコードした統合は、いずれネットワークが適用していない数値を計算することになります。[開発者](/ja/developers/overview)を参照してください。

<h2 id="where-to-go-next">
  次に読む
</h2>

<CardGroup cols={2}>
  <Card title="自動デレバレッジ" href="/ja/trading/adl">
    ポジション上限が起こりにくくしようとしている結末です。
  </Card>

  <Card title="レバレッジ" href="/ja/trading/leverage">
    ポジションサイズに応じて変化するもう1つの制約、サイズティアです。
  </Card>

  <Card title="マーケット" href="/ja/trading/markets">
    マーケットごとのしきい値と基本上限です。
  </Card>

  <Card title="強制決済" href="/ja/trading/liquidations">
    大きなポジションが実際に破綻したときに何が起きるかです。
  </Card>
</CardGroup>
