調整する理由
追加は距離を買う操作です。ポジションが不利に動くと割当額が削られ、証拠金使用率が上がるにつれて強制決済が近づきます。担保資産を追加すると、そのポジションの実効レバレッジが下がり、強制決済価格が遠ざかります。使用率が心もとない10倍のポジションは、余裕のある5倍のポジションになります。ポジションサイズは変わらず、損益も実現しません。 引き出しは資本を解放します。有利に動いたポジションは、割当額の中に未実現利益を遊ばせたまま抱えています。その一部を引き出せば実効レバレッジは元の水準に戻り、その資本を他のポジションや出金に回せます。 どちらも即時に反映され、ポジションサイズにもエントリー価格にも影響しません。上限
追加:距離を買う
引き出し:資本を解放
アカウントの出金可能残高が上限
追加後もアカウント自体が必要証拠金を満たすこと
クロスポジションが頼っている担保資産を引き抜いて、分離ポジションを救うことはできません。
ポジションが安全を保ったまま手放せる分が上限
引出可能額 = M − max(IM, ポジション価値 × r_w)
max()は下限です。これがなければ、利益の出たポジションを必要維持証拠金ぎりぎりまで削り、次のティックで強制決済される事態が起こり得ます。
どちらも通常の出金と振替の操作です。アカウントが自ら出金して強制決済に陥ることを防ぐチェックが、そのままここでも働きます。
どちらの操作にも出金と同じルールが適用されます。ポジションから証拠金を引き出す操作はそのポジションからの出金として、追加する操作はそのポジションへの振替として扱われます。アカウントが自ら出金して強制決済に陥ることを防ぐチェックが、そのままここでも働きます。
クローズ手数料の留保分
分離ポジションの割当額は、その全額が証拠金というわけではありません。一部は、ポジションをクローズする際に発生するテイカー手数料の支払いに充てるため留保されています。クローズするだけの原資が必ず残るようにするためです。 この留保額は破産価格に依存し、破産価格はポジションが保持する証拠金額に依存します。証拠金を動かせば両方が変わるため、追加や引き出しのたびに両方をまとめて再計算します。 この合計額を、新しい証拠金と新しい手数料留保分に振り分けます。留保分の大きさは、新しい証拠金から導かれる破産価格を基準に決まります。 実務上の効果として、ポジション証拠金の増減額は動かした金額よりわずかに小さくなります。差分の一部が手数料留保分に回る、あるいは留保分から出てくるためです。これは徴収ではありません。留保分は引き続き自分のものであり、ポジションをクローズした時点で解放されます。変わるものと変わらないもの
証拠金の調整は取引ではありません。損益は実現せず、調整そのものに手数料はかからず、ポジションの経済的な中身は一切変わりません。変わるのはその背後にあるバッファだけです。
次に読む
マージンモード
この操作がクロスではなく分離ポジションに限られる理由です。
レバレッジ
ポジションの必要証拠金を変えるもう一つの方法です。
強制決済
この操作で遠ざけるしきい値です。
手数料
クローズ手数料の留保額の基準となるテイカー手数料です。